従事している仕事に対してあまり魅力を感じられないから転職したいというときには違う仕事に携われる職場を探すことになるでしょう。今までとは違う仕事にチャレンジするには未経験という立場になり、志望動機をどう伝えたら良いかが悩みになりがちです。育児などのために一度退職していて、再就職先を探すときにも未経験の仕事を探すことがよくあります。このような際にはどのような考え方で志望動機を伝えると効果的なのでしょうか。
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志望動機を考える前に知っておきたい職種未経験と業界未経験
未経験という立場で転職を考えているときには、未経験の意味を理解しておくのが大切です。転職先の職種に対して未経験の場合と、転職先の業界が未経験という場合があります。志望動機を考えるときにはどちらの立場なのかによって視点を変える必要があるので、まずは立場を明確にするのが大切です。職種未経験の場合には今まで働いてきた業界の中で別の職種を選べば業界知識を活用して志望動機を考えることができます。その職種の仕事をしている人に接する機会もあるので、自分の経験を思い返してみて接点を切り口にすると話を展開しやすいでしょう。一方、業界未経験の場合にはスキルや経験をアピールすることができます。その際に今まで勤めていた業界と志望先の業界での違いを切り口にするのが、新しい業界で仕事をしたい理由を説明しやすくするコツです。さらにもう一つ考えられるのが職種も業界も未経験というケースです。この場合にはアピールするポイントをうまく考え出す必要があります。
未経験でも異業種にチャレンジしたい意欲をアピールするのが基本
未経験でも異業種で異職種にチャレンジしたいという場合には意欲をアピールするのが基本です。もし近い職種や業界で働いていたのであれば、その接点から志望動機を考えるのも良い方法でしょう。しかし、全く関連性がないというときには無理に今までのキャリアとつなげて考えるよりも、意欲がある点をわかりやすくアピールした方が賢明です。興味があると伝えた上で、資格や学歴によって知識や経験があることを示せるようにしておくとアピール力が上がります。
未経験の場合も志望動機は自己PRのための機会
未経験の場合には志望動機で良い印象を与えるのが難しいと考えがちです。しかし、志望動機は自己PRの機会なので積極的にアピールポイントを盛り込みましょう。キャリアを直接アピールできなくても、業務上で得た経験を細かく見ていくと接点が見えてくることがあります。また、本当に仕事と関連させるのが難しければ、私生活に関わる部分でもアピールできる可能性はあるでしょう。エピソードを交えて臨場感があるようにして伝えることにより、志望している職種に適性があると納得してもらえれば採用してもらえる可能性が上がります。
未経験職種への転職のときの志望動機の例文
未経験職種へ転職するときには次のような志望動機の例文が考えられます。「私は今まで営業職で働いてきて常に顧客と接点を持ってきました。この業界でのニーズを把握していますので、新たに取得した資格を生かしてマーケティングの角度から御社に貢献したいと考えています。」「製造職で商品の品質管理を主な業務として行ってきました。今回営業職を希望しているのは、商品の製造現場を間近で見てきた経験を生かして商品の詳しい情報を顧客にアピールできると考えているからです。」
職種未経験のときに自己アピールをする方法とは
職種未経験のときには即戦力となるスキルはないと考えられてしまいます。業界は同じという場合には今までの業務を通して新しい職種に活用できる知識や経験を取り上げるのが自己アピールをするのが基本です。業界の基本的な知識があるのは前提として理解されているので、どの部分を特に生かせるから志望していると説明するのが効果的でしょう。異業種から異職種に転職するというときには、両者の関連性を業務からではなく必要とされる人柄や性格の違いという点から考えてみるのも良い方法です。志望している職種の方が適性があると判断した理由を説明できれば志望動機としては十分でしょう。ただし、以前の職種には適性がなかったと伝えるのではなく、志望している職種の方がより高い適性があるという形で話をして好印象を与えるのが大切です。
未経験者に対する採用担当者の視点を考えて自己PRをしよう
志望動機を伝えるときには採用担当者の視点を考えることも大切です。未経験者に対して求めているのが何かを見極めると自己PRをしやすくなります。第二新卒の場合にはポテンシャル採用が多いため、意欲を最大限にアピールするのが効果的です。それ以上の年齢の場合には今までのキャリアとの関連性を持たせた方が良いでしょう。企業側がその職種でどのような知識を持っている人を求めているのかを企業目標などから調査し、それに関連する知識や経験があることを伝えると効果的な自己PRになります。
未経験でも自己PRを考えた志望動機を考えよう
職種や業界に未経験の場合には自己PRするポイントが見つからず、志望動機を考えるのにも苦労してしまいがちです。意欲を示すことを大前提として、今まで経験してきたことや得てきた知識、自ら取得した資格や学歴などを総動員して自己アピールをできるようにしましょう。採用担当者の視点を考慮し、企業がどのような人を求めているかを確認してから対策をするのも大切です。